金箔瓦
出土遺物ギャラリー
 
No.013
名 称
セミ形土製品(せみがたどせいひん)
時 代
弥生時代中期
出土遺跡
観音寺遺跡
所在地
京都府福知山市観音寺
コメント
 蝉の形態を写したと考えられる土製品です。角が丸い長方形で、横断面は上方が丸く作られ、底面が窪められています。八つ橋というお菓子を分厚くし、四隅の角を丸くしたような形状をなしています。竪穴住居跡の埋土から出土しました。上面には細かな線刻で、眼や羽、腹部らしき表現がなされていますが、裏面には何も線刻されていません。見た印象から、昆虫の蝉としましたが、本当は何を写したかはわかりません。蝉を表現したものだとすれば、古代中国において被葬者の口に蝉形の玉を含ませる事例があります。蝉には再生の概念があり、その関係が注目されます。長さ6.1cm、幅2.8cmで、高さは1.4cmを測ります。
備 考
『京都府遺跡調査概報』第107・115冊