金箔瓦
出土遺物ギャラリー
 
No.014
名 称
巫女形埴輪(みこがたはにわ) 府指定文化財
時 代
古墳時代後期
出土遺跡
塩谷5号墳
所在地
京都府船井郡京丹波町(丹波町)曽根
コメント
 この巫女形埴輪の現存高は71.3cmですが、頭頂部のまげが遺存していませんので、本来の高さは74~75cm程度と推定できます。顔立ちは清楚で、耳・鼻は立体的に、目・口は切り込みで表現されています。首には勾玉を中央に、丸玉を連ねた首飾りがあります。手は前に差し出されており、親指同士がくっつけられていることから、手のひらに何かを乗せているのではなく、何かを指でつかんで差し出しているようです。 蓋(きぬがさ、日傘のこと)だったかも知れません。衣服は筒状の袖をなしたスカート(裳)をはき、その上に袈裟の様な服をはおり、さらに肩からたすきがかけられています。たすきの表面には、円形の表現があり、玉を縫い込んでいたのかも知れません。シンプルな装いの中に、簡素な装身具を身につけていたようです。当時の巫女の姿を伝えるものとして貴重です。平成3年に府指定文化財。
備 考
『京都府遺跡調査概報』第38冊