金箔瓦
出土遺物ギャラリー
 
No.015
名 称
盾持ち人形埴輪(たてもちひとがたはにわ)
時 代
古墳時代中期後葉
出土遺跡
時塚1号墳
所在地
京都府亀岡市馬路町時塚
コメント
 この盾持ち人形埴輪は、円筒埴輪の表面に、長方形の板を縦に貼り付けたような形状をなしています。盾と人面が同一平面に描かれており、上1/3は人の顔、下2/3は盾となっています。目・耳はスカシ状に切り込んで表現されており、鼻は焼成中もしくはそれ以前に剥離したため失われていますが、眉や唇と同じく粘土が貼り付けられて、立体的に作られています。目の回りに線刻が施されており、入れ墨もしくは顔面の赤彩が表現されていると思われます。頭の両端には角状の突起があり、その間は2つの山形となっており、それぞれの山形の下にはスカシ状の切り込みがあります。この頭頂部の特異な形状は、被り物を表現しているものとも考えられます。奇異な顔と盾を模すことで、邪悪な霊が墳墓に寄り付かないようにしたものと考えられます。現存高は62cm。
備 考
『京都府遺跡調査報告集』第127冊