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名 称 |
丸木舟(まるきぶね) |
時 代 |
縄文時代中期 |
出土遺跡 |
浦入遺跡 |
所在地 |
京都府舞鶴市字千歳 |
コメント |
この丸木舟は、日本海に面した半島の先端に形成された砂嘴(さし)で、海砂に埋没した状態で出土しました。推定全長7m以上、幅1m以上で、船底板の厚さは7cmでした。直径1m以上、長さ8m前後の杉の巨木を半分に割り、石斧を使って刳り貫いたものです。船体の内側には焼け焦げた痕跡が残っており、焼いた石を置いて木材を焦がしながら刳り貫いたと思われます。丸木舟は、放射性炭素年代測定法と呼ばれる分析方法により、今からおよそ5,130~5,350年前につくられたことがわかりました。周辺では縄文時代の炉跡や配石遺構がみつかっており、縄文時代中期初頭の遺物が出土しています。北陸地方の土器や山陰地方の黒曜石が出土していることから当時の人々はこの舟を利用して航海し、周辺地域と交流していたのでしょう。
現在、この舟は保存処理されて、舞鶴市の赤レンガパーク赤レンガ3号棟で公開されています(入場無料) 。 |
備 考 |
『京都府遺跡調査報告書』第29冊 |
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