金箔瓦
遺跡ギャラリー

No.012 難波野遺跡・難波野条里制遺跡

 

天の橋立と難波野遺跡・難波野条里制遺跡(北から)。手前のグラウンドの右側(青いシート部分)で方形貼り石墓が見つかりました
中央の溝を挟んで左側と右側に石列があり、貼り石墓が対面して作られています
300個体以上の土師器・須恵器が4m×3.5mの範囲に密集して置かれていました
中世の井戸が見つかり、人々が生活を営んでいたことがわかりました
 
名 称
難波野遺跡・難波野条里制遺跡
(なんばのいせき・なんばのじょうりせいいせき)
時 代
弥生~古墳時代、古代~中世
調査年
2006・2007
所在地
宮津市
コメント
 難波野遺跡・難波野条里制遺跡は、天の橋立の北側の平地に位置します。このあたりは、「府中」と呼ばれ、丹後国府が置かれたところと考えられています。近隣には丹後国分寺や国分尼寺跡があり、古代以降、大いに栄えたところです。6次にわたる調査が行われ、弥生時代中期の貼り石墓2基が見つかりました。近畿地方北部で特徴的に作られた墳墓で、方形のマウンドの側面に平らな面を表にして、石が貼り付けられています。古墳時代中期には、多数の土師器・須恵器が見つかり、水辺の祭祀に関わる遺構と判断されます。また、古代~中世にかけての遺構も見つかり、この時代に大いに栄えたことが窺われます。
備 考
『京都府遺跡調査概報』第107・111・118・121冊 2003・2004・2006・2007、『京都府遺跡調査報告集』第128冊 2008