金箔瓦
遺跡ギャラリー

No.020 三ノ宮東城跡

 

調査前の全景です。各曲輪が良好に残っていました。
調査後の城跡の全景です。斜面部の切岸や城内通路がよくわかります。
麓から城跡を見上げると斜面部に掘られたの竪堀がよくわかります。
石積みで護岸された通路です。丁寧な城造りの様子がわかります。
頂上の広い曲輪です。礎石建物などがありました。
 
名 称

三ノ宮東城跡(さんのみやひがしじょうあと)

時 代
戦国時代(16世紀前半)
調査年
2011
所在地
京都府船井郡京丹波町三ノ宮花ノ木
コメント
 尾根の先端部に築かれており、街道を見下ろす場所に立地しています。あまり大きい城ではありませんが、ほぼ全体的に城内の状況を知ることができました。
 この城には、礎石建物が少なくとも4棟あったことがわかりました。斜面部には、岩盤を削り出して急斜面の切岸(きりぎし)を設け、要所には竪堀が掘られています。また、石積みで通路を護岸するなど、丁寧な城造りをしています。尾根線を断ち切る堀切や土塁も設けています。
 曲輪からは中国製の青花磁器などの食器類が多数出土しました。茶道具とみられる器なども出土しています。また、甲冑金具や建物の装飾金具なども出土しました。
 礎石建物があることや出土遺物の内容から、この城は戦などの非常時にだけ使われた城ではないようです。ある程度日常的な生活が城内で行われていたものと考えられます。
備 考
『京都府遺跡調査報告集』第152冊 2012