金箔瓦
遺跡ギャラリー

No.023 八木城跡

 

調査地の全景です。城山の北麓にあたります。
段状の平垣地は、ある程度の防御施設を兼ねた生活空間であったことがうかがえます。
隅櫓の基礎と考えられる石垣の一部が見つかりました。
山裾の郭から石垣や石組み井戸をもつ武家屋敷が見つかりました。
 
名 称

八木城跡(やぎじょうあと)

時 代
戦国時代(16世紀)
調査年
1991年、1992年、1993年
所在地
京都府南丹市八木町本郷
コメント
 調査を行なったのは、八木の市街地南西側に聳える城山の北麓にあたる部分です。八木城跡は、15世紀前半以降、丹波守護代となった内藤氏の居城として、府下でもよく知られた城跡です。また、内藤ジョアンゆかりの城跡としても知られています。戦国時代の終わり頃には、織田信長のもとで丹波攻略を行い、丹波を与えられた明智光秀が使用していました。
 調査では屋敷地跡や石垣、礎石建物跡などが見つかりました。遺構を検出した範囲は、明智氏の時期に使用されたと推定される山上の曲輪群から麓に向かって延びる2本の尾根の間にあたります。また、この尾根の間の谷部に直線的に延びるとみられる道路状遺構が見つかりました。このような景観は、小牧山城跡や安土城跡などの織田信長に関係する城と似ています。屋敷地跡などの遺構群は、出土遺物等から、明智氏に関係するものであるのかもしれません。
備 考
『京都府遺跡調査概報』第62冊 1995