平成21年度 発掘調査情報
   
遺跡名 長岡京跡右京第970次・下海印寺遺跡
所在地 長岡京市下海印寺西条
調査期間

2009/4/8~2010/2/26

調査面積 4000㎡
調査原因 道路建設
主な遺構 古墳:竪穴式住居跡・土坑
長岡京期:溝
平安:掘立柱建物跡・堀・土橋
近世:溝
主な遺物 古墳:土師器・須恵器
長岡京期:ミニチュア竈・鍋・土馬
平安:土師器・瓦器
近世:陶磁器
   
 
 
今回の調査地は小泉川の左岸に位置します。C地区では、平安時代のL字形に巡る方形区画溝を確認しました。一辺50m程度の方形に巡るものと思われます。幅約6.5m、深さ約1.5mを測り、土橋が見つかりました。
 
区画の中には掘立柱建物跡、柵列跡があり、在地領主層の屋敷地である可能性があります。
 
B地区では長岡京期の溝を検出しました。溝の中には、ミニチュア竈や鍋、土馬などの祭祀遺物が廃棄されていました。小泉川の対岸には、ミニチュア竈や鍋、土馬を大量に出土し、長岡京の祭祀場と推定されている西山田遺跡があり、それとの関連が注目されます(写真手前の横方向の溝)。
 
古墳時代の遺構としては、後期の竪穴式住居跡6基、弥生時代末~古墳時代初頭の竪穴式住居跡1基を検出しました。周辺の調査でも、同時期の竪穴式住居跡が見つかっており、広範囲に集落が広がっていたものと推定されます。