平成22年度 発掘調査情報
   
遺跡名 園部城跡第8次
所在地 南丹市園部町小桜町97
調査期間

2010/12/20~2011/3/3

調査面積 600㎡
調査原因 校舎建設
主な遺構 江戸:堀・土橋・柵列・溝・土坑
主な遺物 江戸:陶磁器
   
 
 
園部城は、江戸時代のはじめ頃に陣屋として造られ、幕末に京都を守る目的で城郭として整備されましたが、明治4年には廃藩置県により廃城となりました。城内には櫓門や巽櫓などが現存しており、今回の発掘調査は、京都府立園部高等学校校舎新築工事に先立ち実施しました。
 
調査地の中央部で東西方向の空堀と土橋、空堀の北側で土坑・柵・溝を、空堀の南側で石組溝や根石をもつ建物跡、土坑などを検出しました。空堀は幅12m、深さ1.3~1.8mの東西方向の堀で、延長18mを確認しました。空堀の南側から北側に向けて、幅2.8m、高さ0.95~1.2m、長7.8mの土橋が造られていました。出土遺物から、幕末頃に埋められたと考えられます。
 
空堀の北側では、空堀と平行する石組み溝、1.7~2mの間隔で楕円形の穴を掘った塀跡が見つかりました。
 
空堀の北側では、石組溝を検出しました。この溝は南北方向の溝で、空堀につながっています。溝の南側では、2段分の石組みが残っていました。溝は幅0.6m、深さ0.45mを測り、延長15.4mを確認しました。