平成22年度 発掘調査情報
   
遺跡名 野条遺跡第17次
所在地 南丹市八木町野条
調査期間

2010/7/5~12/3

調査面積 1,950㎡
調査原因 ほ場整備
主な遺構 弥生:溝
奈良~平安:掘立柱建物跡・柵列・土坑・溝
主な遺物 弥生:弥生土器
奈良~平安:土師器・須恵器
   
 
 
野条遺跡では、平成10年に発掘調査が実施されて以来、過去16次にわたる調査が行われ、平安時代の建物跡群をはじめ、弥生時代から室町時代にかけての数多くの遺構が確認されています。
 
今回の調査では、弥生時代後期の溝群や奈良~平安時代の建物跡を検出しました。弥生時代後期の大溝は、灌漑を目的に掘削された溝であるとともに、竪穴式住居跡の南側に掘削されていることから、集落の南西の境界を画する溝も兼ねていたと推測されます。
 
調査地西部や南東部では、奈良~平安時代の掘立柱建物跡や柵列を検出しました。野条遺跡の北部やその北側に隣接する室橋遺跡では、同時期の建物跡群や用水路が今までに確認されていましたが、今回、野条遺跡の南部で同時期の遺構が見つかったことから、奈良~平安時代にかけての開発が、野条遺跡の南部にまで広がることが判明しました。