現地調査
 
調査委託

 国や京都府などが実施する公共事業に伴って事前に埋蔵文化財の発掘調査が必要となった場合は、京都府教育委員会の指導に基づき、事業主体と当調査研究センターが調査に係る事前の打ち合わせや調整を行います。これを受けて、両者で調査に係る委託契約を締結し、調査に着手することとなります。

着手準備

 文化財保護法に基づき発掘調査に係る事務手続きを行います。その後、調査地で現地事務所の設置や安全対策工事などを実施し調査の開始に備えます。

 現地で調査の場所や掘った土の置き場所、安全のための対策や電気の引き込み位置などを打ち合わせします。

 住宅地の近くで調査をするときには、調査地をフェンスバリケードで囲って安全対策をする場合があります。

表土の掘削

 調査前の現状を記録した後、表土を重機によって掘削します。その後、遺構(生活の痕跡)の埋っている地層までを人力によって掘削します。

 重機で遺構のある深さの少し上まで掘り下げます。

 山の上など、重機が入れない所や遺構面までが浅いところでは人力で遺構面までの土を取り除きます。

遺構の検出

 遺構を見つけるために精査を行います。遺構は過去に掘り返された痕跡として見つかるので、地層の表面をていねいに削り、土の質や色の違いを探します。

 重機で掘り下げたあと作業員が入り、少しずつ掘り下げて遺構を探していきます。

 刃のついた道具(手がり)で土の表面を削って、土の色の違いを際立たせて、遺構を探します。

 茶色い土で埋まった溝が見つかりました。

 横穴などの大きな遺構も土の表面を削り、色の違いを見つけて確認します。

遺構の掘削

 見つかった遺構を移植ごてやヘラなどを用いて掘り下げていきます。遺構の中に埋まった土を慎重に取り除いて、遺構の形を明らかにしていきます。

 遺構の中の遺物や石はできるだけ残して掘っていきます。

 遺構がどのように埋まったのかを観察するために、土層観察用の畔を残して掘り下げます。

 大きな遺構はスコップを用いて掘り下げる場合もあります。

記録の作成

 調査の進展に応じて、調査地全体や掘削した遺構を写真や図面で記録していきます。土器の出土状況や遺構の中の土の堆積状況も記録します。

 手のひらにはいる小さな巻き尺を用いて実測します。ストッパーが付いていて、長さを自由に調整できます。

 基準となる線から何センチの位置にあるのかを一つずつ測ります。

 土層の記録も、水平に張った糸からの距離を測って図面に写し取っていきます。

 写真撮影では、遺構の大きさが分かるように、人に入ってもらう場合があります。

 広い範囲を撮影するするのに、カメラを付けたラジコンヘリを利用する場合があります。

調査成果の公開(現地説明会の開催)

 調査で分かったことを、現地説明会を行って広く皆様に知っていただきます。現地説明会の案内は、報道機関やホームページを通じて行っています。

 現地説明会には多くの方々に参加していただいています。写真では感じ取れない臨場感があります。

 出土した遺物を間近で見られるのも、現地説明会の魅力の一つです。

 近くの小学校や中学校から、現地を見学に来られる場合もあります。